帽子な話。no.3_béret/ベレー帽

ベレー帽のはなし。

私が、サロンドシャポー学院に入学した18歳の時、
一番最初に習ったのがこのベレー帽でした。
丸い形のトップクラウンと、それを支えるサイドクラウン。
このふたつのパーツで構成されるシンプルなかたちだからこそ、
円の大きさによって変わる布の量感の変化や素材感、色柄など、
豊富なアレンジで作り手も楽しめる帽子だと思います。

まだまだ、帽子をかぶることに慣れていない方にも
まず最初の一個としてオススメの帽子です。

では、
そんなベレー帽の歴史を読み解いていきましょう。


ベレー帽(ベレーぼう、フランス語: béret)は、
軟らかく丸くて平らな、鍔や縁のない帽子です。

ベレー帽の形は、かつて円周が比較的小さな「バスク・ベレー」と、
大きな「ブレトン・ベレー」に分けられていました。
しかし今日では頂点のチョボ(ポッチ)と内側のスベリがあるバスクベレーと、
それらがなく、かぶり口にパイピングのトリミングが施された
アーミーベレー(ミリタリーベレー)に分類されています。

今日でも用いられる正統的なバスク・ベレーの原型は中世以前、古代ローマ時代からフランスのベアルン地方で、日よけ・風よけなどの実用品として被られていたといいいます。
フランスとスペインの間にピレネー山脈がありその一帯がバスク地方です。 
フランスではBasque、スペインでは Vasco(国境をもたない人々)と呼ばれています。
ベレー帽といえばこのバスク地方が発祥の地とされてきましたが、実はお隣のベアルヌ地方が発祥の地だそう。

ベアルン地方で農民や羊飼いから広まったベレーは11世紀ころには聖職者も着用するようになったと言われています。本来ならば、「ベアルヌ・ベレー」と呼びたいところですが、ナポレオン3世が、1854年バスク地方を訪れた時、村人達が皆ベレー帽をかぶっていた姿を見てナポレオンが「ベレー・バスク」と言ったことからそう呼ばれるようになったそうです。

<ベレー帽がトレードマークの著名人>
フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン
フランスの彫刻家:地獄の門や考える人を生み出した。近代彫刻の父と称される。

チェ・ゲバラ:父親がバスク系であり、
伝統的なバスクベレーを愛用した。

手塚治虫:漫画家

Premiere mainのベレー帽

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