久しぶりに帽子の素材問屋さんを訪ねました。
見渡す限りの帽子素材。
おじさんに、「何か探してますか〜?」って聞かれたので、
「帽体のカラーカード(色見本)ありますか?」って聞いたら、
「素材の種類が多すぎて作れない。」
納得。
帽体一緒に見ながら、「ウール帽体の糊入れが、ムラになっちゃってうまく出来ないんですよね〜。」と、ぼやいたら、
「あ、あそこに職人さんが来てるから、聞いてあげようか?」
まさかの展開。
言ってみるもんだ。
東京下町の帽子職人のおじさん、登場。
「糊をシンナー多めで溶いて、糊塗った後に、シンナーだけ塗って散らすんだよ!で、白くなったり、光ったりしちゃったらね、こういうビニールで擦るんだよ。そうすると、摩擦でそいつらが結構消えるんだよ〜。あ、手でも良いけどね。」
手でもいいんだ!笑
って、緊急帽子講座開講。
嫌な顔せず、教えてくれました。あの職人さんやさしい良い顔してたな〜
そして、いい手をしてました。
早速、家で試してみましたよ。
擦ったら消えるじゃない!師匠!
ご教授ありがとうございました。
また、問屋でばったり会えるのを楽しみにしております。
で、今日の戦利品。
買う予定一切無かったのに、触ったら負けちゃいました。
ビーバーのフェルト、軽くてさらさらして、触ったら分かる。
問屋のおじさんも、この帽体をヒョィって持って
さっと真ん中をへこませて
それを自分でかぶって
「ほら、かっこいいでしょー?」って。
好きです。そういう帽子人のラフなノリ。
そんな帽子人の手の話。
人間の手ってすごいよね。