帽子な話。no._6 着用時のエチケットとメンテナンス

日本では、「靴を脱ぐ際には、帽子をとる」のがマナー



帽子を作り手として、お客様と接する機会に恵まれるほど、
どのようにその帽子を扱うのか、自分の所作も気をつけるようになりました。
マナーやメンテナンスのお話は、帽子の作り手として、またそれを次世代に伝える立場に立ってみて、改めて大切なことだなと感じました。


欧米の習慣
女性は、服装の一部として扱われるためにどんな場合でもぬぐ必要はありません。
男性は室内では脱帽し, また人と挨拶をする際・女性に接する時は帽子を取るのがマナーとされています。

しかし生活様式や習慣が異なる日本で、欧米のマナーをそのまま適用するには違和感があります。
日本の習慣に合うマナーを設けるのが自然であると考えられています。

では、日本でのマナーってどんなこと?

一般には、女性はトーク帽などヘッドドレスと呼ばれる帽子たちは、公式の場所では着帽するのが望ましく、屋内でもそのままで良いとされています。女性皇族の方々をイメージしてもらうと、いいかと思います。

性別に関係なく適用されるマナー
屋外でのあいさつや訪問先の玄関ではかぶったままでもいいとされていますが、屋内では日よけを目的とするようなつばの広いものや、スポーツハット類は脱ぎましょう。
また、靴をぬいで日本間に入る場合は、髪飾り以外の帽子はすべてぬぐほうが自然のふるまいといえるでしょう。そして、映画館や劇場などの後ろの人の邪魔になるところでは、帽子をとりお互い気持ちよくエンターテイメントを楽しめるように配慮しましょう。

また、お寺さんや神社などのお参りの際には帽子をとった方が良いです。
同様に欧米では、教会に入る際には帽子をとるのはマナーです。

帽子の扱い方。

◎かぶる時は・・・・
必ずブリムを両手で持ちましょう。
映画などで男性がかっこよくクラウンの 前部をきつくつまんでかぶる姿を見たことがある人も多いと思いますが、実その仕草は帽子のいたみを早めてしまう場合があるのでお勧めできません。

お手入れについて

◎フェルト帽子は ・・
使用後は柔らかい帽子ブラシやちょっと質のいい束子で毛並にそってブラッシング をすると良い状態を保てます。埃や細かなゴミなどが付いたまま放置すると虫食いの原因になります。
個人的には、小さめのたわしを愛用しています。

◎ちょっとした汚れは・・・・・
フェルト帽子:消しゴムで軽く毛並にそってこすると落とすことができます。
パナマ・麦わら帽子:湿ったタオルで軽く拭きましょう。
※どんな時でも揮発油・ベンジン等は絶対に使用しないこと。
大きなシミになってしまうこともあるので注意です。

Premiere mainのおすすめのたわし
「かなや刷子」浅草新仲見世通り店(小売専門)
東京都台東区浅草1-28-3

◎雨に濡れた時は・・・・乾いたタオル等で軽く湿気を押し拭きして 自然乾燥させましょう
帽子は湿気に弱く、濡れたまま放置すると変形してしまいますので注意。

◎箱にしまう時は・・・クラウンはそのままで、ブリムは必ず上げて平らに置きましょう。


お気に入りの帽子を長く着用できるように、メンテナンスをしてあげることは大切だと思います。変形してしまったり、困った場合には、お問い合わせよりご相談ください。

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